湿疹

湿疹の原因は?
ストレスで発症することも…

湿疹の原因は?ストレスで発症することも…湿疹とは、皮膚上に生じる炎症のことを指します。赤み、かゆみ、痛みなどを伴うこともあれば、カサカサしていたり、ジュクジュクしている場合もあります。
このように湿疹は広い状態を指すため、皮膚科では湿疹を診る機会がとても多くなります。手湿疹やあせも、かぶれ(接触皮膚炎)、アトピー性皮膚炎も湿疹の一つです。
湿疹は一般に、外的要因と内的要因がからみ合って発症します。

外的要因

  • 紫外線、温冷、寒暖差、摩擦などの物理的刺激
  • 洗剤、薬品、化粧品などの化学的刺激
  • ハウスダスト、花粉、食物、金属、虫などのアレルゲンによる刺激
  • 真菌や細菌、ウイルスへの感染

内的要因

  • 乾燥肌
  • 過剰な皮脂の分泌
  • 病気や睡眠不足、ストレスによる免疫力の低下
  • 発汗

湿疹にもさまざまな種類がある

湿疹には、さまざまな種類が存在します。そのうちの主なものをご紹介します。

手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)

水仕事、洗剤・薬剤に含まれる成分などが刺激となって引き起こされます。
手のひら・甲、手指、手首などがカサカサ・ガサガサになる、赤み・腫れ、かゆみ、痛み、水ぶくれといった症状を伴います。

乳児湿疹

赤ちゃんの頭、顔などに現れる湿疹です。生後6ヶ月ごろから、お母さんから受け取ったホルモンの影響が失われて皮脂の分泌が過剰になるため、この時期から生後12ヶ月くらいまでは、湿疹が起こりやすくなります。
主に赤み、丘疹、フケなどの症状を伴います。

あせも(汗疹)

皮脂の過剰な分泌、汗の放置、埃などによって汗腺が詰まって起こる湿疹です。
丘疹、水ぶくれなどの症状が見られます。

汗疱・汗疱状湿疹・異汗性湿疹

手のひら、足裏、手足の指の間などに小さな水ぶくれが多数出現します。水ぶくれが大きくなったり、赤みやかゆみを伴ったりと、さまざまな症状が見られます。
はっきりとした原因は分かっていません。ただ、多汗症、金属アレルギー、アトピー素因が認められることが多くなります。

かぶれ(接触皮膚炎)

刺激物質やアレルゲン、光などとの接触によって引き起こされる湿疹です。
丘疹、赤み、小さな水ぶくれ、かゆみ、ヒリヒリ感などの症状を伴います。

アトピー性皮膚炎

かゆみを伴う湿疹が慢性的に繰り返される、アレルギー性皮膚疾患です。
アトピー素因やアレルゲンなどが影響して発症するものと考えられています。
皮膚のかゆみや赤み、皮がむける、皮膚の肥厚などの症状が見られます。湿疹を引っかくことなどでジュクジュクとした状態になることもあります。

貨幣状湿疹

丸いコインのような形をした湿疹が現れます。全身のどこにでも起こり得る湿疹です。
空気の乾燥、金属アレルギーなどの影響が指摘されていますが、はっきりした原因が分からないこともあります。

皮脂欠乏性湿疹

加齢、空気の乾燥、手や顔の洗い過ぎなどによって皮脂の分泌が低下して起こる湿疹です。
しばしばかゆみを伴い、運動などで身体が温まったときに症状が強くなる傾向があります。

脂漏性皮膚炎

皮脂の分泌が過剰になって起こる湿疹です。頭、髪の毛の生え際、顔面など、もともと皮脂の分泌が活発な部位で後発します。
多量のフケ、赤斑などの症状が見られます。

湿疹の症状

外的要因

  • かゆみ
  • 丘疹
  • 赤み、腫れ
  • 小さな水ぶくれ
  • カサカサ、ガサガサ、ジュクジュク
  • 皮膚の乾燥、ひび割れ
  • 色素沈着

湿疹は、皮膚上の炎症の総称ですので、上記のようなさまざまな症状の現れ方が見られます。

湿疹とじんましんの違いは?

湿疹とじんましんの違いは?湿疹は、かゆみや赤み、腫れなどの症状が徐々に進行し、少なくとも数日は続きます。
一方でじんましんは、皮膚の一部が突然、蚊に刺されたように赤く盛り上がり、さらに数十分~24時間程度の短い期間で消失します。一度消えても再発を繰り返すこともあります。

湿疹の治療・治し方

湿疹の治療では、基本的に以下のような外用薬や内服薬を使用します。

外用薬

外用薬ステロイド外用薬、抗菌薬・抗真菌薬の塗り薬を使用します。
湿疹の状態・部位に応じて、軟膏・クリーム・ローションなどを使い分けます。

内服薬

全身性の湿疹に対しては、ステロイドの内服が必要になることがあります。
かゆみなどの症状に対しては、抗ヒスタミン内服薬・抗アレルギー薬を処方するのが一般的です。

次の項目でご紹介するように、原因の除去やスキンケアも大切です。

原因の除去と共にスキンケアを

湿疹の原因となるもの・習慣などがあれば、その除去を行います。水仕事を避ける・手袋をする、汗をかいたときに放置しない、加湿をするといった方法で、原因を除去します。
また、スキンケアにおいては、特に以下の点に気を付けましょう。

  • 洗顔料、シャンプー、化粧品などは、低刺激のものを選びましょう
  • 顔や身体を洗うときは、ぬるま湯を使いましょう
  • 洗顔料、石鹸はよく泡立て、泡を転がすようにして洗いましょう
  • 水仕事・洗顔・お風呂の後に水分を拭き取る際には、清潔なタオルを軽く押し当て、擦らないようにしましょう
  • 水仕事・洗顔・お風呂の後に水分を拭き取ったら、しっかりと保湿をしましょう
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